ミッキーマウスは唯一無二の存在。二人以上いる事はもちろん、実は着ぐるみで中の人が存在しているなどということは、決して無い。
ところが、パレードで華麗なダンスを決めている間にも、トゥーンタウンにあるミッキーマウスの家にお邪魔すれば、彼と会える。
実は、彼は自宅で映画を撮影しており、その映画は何十年も前のもの。つまり、ミッキーマウスの家は、タイムマシン装置なのである。
パレードでダンスをしている彼と、自宅で映画を撮影している彼は、存在する時代が異なる。二人いるわけではないのだ。
とは言え、ディズニーランドとディズニーシーで多くのショーやパレードに出演している彼。本当に全てを一人でこなしているのか、とある平日の彼の1日に密着してみた。
自宅でお目覚め
彼の1日は、トゥーンタウンのミッキーアベニューにある自宅から始まる。朝7時に起床すると身支度を整え、ソーサラーハットを頭に乗せ、魔法の練習をするのが日課だ。
「魔法を使えないと1日を乗り切れないんだ!ハハッ」
とコメントした彼は、瞬間移動や分身の魔法を練習していた。
8時になるとディズニーシーが開園する。彼はディズニーシーのエントランスへ急いで向かい、朝の挨拶をおこなった。
そうこうしているうちに8時30分にはディズニーランドが開園となる。場所をディズニーランドのエントランスに移した彼は、そこでも朝の挨拶をおこなっていた。
朝イチの出演はランド
一度自宅に戻った彼は、軽い朝食を取り、クローゼットから園児服を取り出すと、ウエスタンランドへ向かった。10時20分の「スーパードゥーパ・ジャンピングタイム」に出演する為だ。
パペットマペット!などとやっていると、すぐに10時30分スタートの「クリスタル・ウィッシュ・ジャーニー」の時間になったので、急いでディーズ二―シ―に向かった。移動中に衣装を着替え、MCが繋いでくれている現場に、大きな船で華麗に登場。
無事に「クリスタル・ウィッシュ・ジャーニー」も終わり、会場は拍手喝采だが、彼はすぐに引っ込んでしまう。11時からディズニーランドで始まる「ミニー・オー!ミニー」に出演しなければならないからだ。
ラテンのリズムに酔いしれ、紙テープがご自慢の鼻に絡まなかった事でご機嫌な彼は、休む間もなく11時30分開始のパレード「ヒッピティ・ホピッティ・スプリングタイム」に出演する。
運動会が無事に終わると、再びディズニーシーに戻り、11時50分の「テーブル・イズ・ウェイティング」に間に合わせるのだ。
お昼ご飯は移動中に
午後はディズニーランドで12時15分開始の「スーパードゥーパ・ジャンピングタイム」に出演する。まったくもってお昼ご飯など食べる時間が無いので、移動中にチップとデールからもらったタコスをかじっていた。
続いて12時50分に始まる「ワンマンズ・ドリーム」に出演した彼は、再び場所をディズニーシーに移し、13時からの「ビックバンドビート」に備える。ドラムさばきとゲッタンにより観客の心を掴んだ彼の表情が少し変わった。
なんと次の出演が、13時20分開始の「ミニー・オー!ミニー」と「テーブル・イズ・ウェイティング」をダブルブッキングしていたのだ。
ここで朝の練習が日の目を浴びる。彼は分身の魔法を使って、この急場をしのいだ。
分刻みのスケジュール
14時の「クリスタル・ウィッシュ・ジャーニー」を皮切りに、しばらく分刻みのスケージュールが続く。1時間の間に6本ものショーに出演しなければならない。14時15分にはディズニーランドへ移動して、「スーパードゥーパ・ジャンピングタイム」に出演。かと思えば5分後の14時20分には「ワンマンズ・ドリーム」に出演を果たしていた。
14時30分には再びディズニーシーに戻り、「ビックバンドビート」に出演する。さすがにショーベースからブロードウェイミュージックシアターまでの移動は時間がかかるので、彼は瞬間移動の魔法を使った。
すると、またまたダブルブッキングが発生する事になる。14時50分からの「ミニー・オー!ミニー」と「テーブル・イズ・ウェイティング」だ。ここでも彼は分身の魔法を使った。
夜も精力的に働くミッキーマウス
分刻みとダブルブッキングのスケジュールが夜まで続き、20時にディズニーシーで開催される「ファンタズミック!」の頃には彼は疲れ切っていた。少し居眠りをした隙に鏡に閉じ込められるというハプニングもあったが、なんとか乗り切った彼に拍手を送りたい。
そして20時30分より両パークで開催される花火は、心身ともに疲れていた事情もあり、控え室からマイクに向かって、声だけの出演とさせてもらった。
無事に1日が終わったかのように見えたが、実は彼には最後の仕事が残っていたのだ。20時45分よりディズニーシーで開始される「テーブル・イズ・ウェイティング」に出演し、彼の1日は終わる。やはりここでもチップとデールにタコスを貰い、晩ご飯とした。
こうして無事に1日を乗り切ったミッキーマウスは、愛犬プルートが待つ、トゥーンタウンの自宅へと帰って行ったのだ。
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