昨年発表されたファンタジーランド再開発が、見直し検討の上、4.27、オリエンタルランドより再び発表されました。
現在トゥモローランドにある「グランドサーキット・レースウェイ」や「スタージェット」、 一部の飲食施設、商品施設をクローズし、ファンタジーランドの新エリアとして大型アトラク ションを有する「美女と野獣エリア(仮称)」や、ライブエンターテイメントシアターをオープ ンさせるほか、隣接するトゥモローランド、トゥーンタウンに新規アトラクション、新規キャ ラクターグリーティング施設を導入します。これら新規エリア/新規施設の開発に向けた総投 資額は 750 億円レベルとなる見込みです。 また、このほかにもアトラクションやエンターテイメントプログラムの刷新やリニューアルを 実施する予定です。
出典:プレスリリース
簡単にまとめると
- 「グランドサーキットレースウェイ」「スタージェット」をクローズし、その跡地に美女と野獣の新エリアを開設
- 新エリアには「美女と野獣」の大型アトラクション、レストラン、ショップが作られる
- 完全屋内のエンターテイメント施設開設
- トゥーンタウンにミニーマウスのグリーティング施設を開設
- トゥモローランドの「ベイマックス」のアトラクション開設
これらを2020年度までに計画している、との事です。詳しく見てみましょう。
「グランドサーキットレースウェイ」「スタージェット」のクローズ
「グランドサーキット・レースウェイ」や「スタージェット」、 一部の飲食施設、商品施設をクローズですので、スタージェットの下にあるレストラン「スペースプレース・フードポート」、その近所にあるショップワゴン「ソーラー・レイズ・ライトサプライ」もクローズするものと思われます。
「グランドサーキットレースウェイ」は2017年1月(日付未定)、「スタージェット」は2017年秋~冬にクローズする予定です。
グランドサーキットレースウェイは見直し前のコンセプトアートからも消えていましたし、敷地面積に対しての人数効率が悪すぎますので、クローズも妥当かなと思います。ただ、スタージェットもクローズですので、子供向けのアトラクションが減ってしまうのが少し心配です。
その繋ぎという意味も込めての、今年秋オープンの、ウエスタンランドのグリーティング施設なのでしょうが。
美女と野獣エリア
上記クローズ跡地に、美女と野獣のエリアが誕生します。(2020年春・予定)
出典:プレスリリース
コンセプトアート右側の岩の後ろには「スペースマウンテン」、左下の霧が立ち込めている部分はトゥーンタウンだと思われます。
お城にはアトラクションがあります。
出典:プレスリリース
コンセプトアートを見る限り、プーさんのようなレールのないライドシステムでしょうか?日本独自のアトラクションになる模様ですので、楽しみですね。
また、見直し前の案では、このお城にアメリカで人気の「ビー・アワー・ゲスト・レストラン」ができるのでは?と噂されていましたが、アトラクションが入る事から、その可能性は低いと思われます。ガストンの酒場をモチーフにしたレストランが有力です。
ミニーマウスのグリーティング施設
トゥーンタウンの入り口近くには、ミニーマウスのグリーティング施設ができます。
出典:プレスリリース
こちらは「ミッキーの家」と同じように、ミニーマウスが常駐するグリーティング施設です。今回の発表により、ミッキーとミニーは専用のグリーティング施設を持つ事になりますから、今年秋にウエスタンランドにできるグリーティング施設は、ドナルドとデイジーが濃厚です。
ベイマックスのアトラクション
トゥモローランドに新しく「ベイマックス」を題材としたアトラクションがオープンします。
出典:プレスリリース
コンセプトアートの限りでは、アメリカのカーズランドにある「ジャンクヤードジャンボリー」のベイマックス版かと思われます。ディズニーシーの「ワープループ」のようにライドが数字の「8」を描くように交差して進み、ゲストはケーブルで繋がれた後ろの車両に乗り込むことで、左右に大きく振られながらスリルを味わうものです。
「スタージェット」と「グランドサーキットレースウェイ」がクローズしますから、小さな子供、特に男児に配慮したオープンでしょうね。
また、このアトラクションの隣には、東京ディズニーリゾート初となる「ポップコーン専門店」がオープンします。
パーク内で販売中のポップコーン各味を集めた施設になるかと思われます。場所は、現抽選所が濃厚です。
抽選は2010年までにアプリの認知を高めれば、ディズニーシー抽選所程度の規模で事足りますので他に場所を移し、現スターツアーズのファストパス発券所と共に、ポップコーン専門店とするのが妥当だからです。
屋内型エンターテイメント施設
ディズニーシーの「ビックバンドビート」を上演している「ブロードウェイミュージックシアター」のような、天候に左右されない完全屋内型のエンターテイメント施設が、新設される美女と野獣のエリアに誕生します。
出典:プレスリリース
このシアターは1500席数を有する「ブロードウェイミュージックシアター」と同規模、ディズニーランドで「ワンマンズ・ドリーム」が上演されているショーベースより200席程多くなる見込みです。
出典:プレスリリース
このシアターのオープンに伴い、ショーベースはクローズが予想されます。
総額750億円の大規模開発
これらの大規模開発の総額は750億円と発表されています。内訳を見てみると
美女と野獣アトラクション(お城)320億円
エンターテイメント施設170億円
ベイマックスアトラクション60億円
ミニーグリーティング施設20億円
となっています。
差額の180億円は美女と野獣のエリアの街並み、レストラン、ショップだと思われます。
注目したいのはお城の320億円です。
ちなみにディズニーシーの「タワーオブテラー」の投資額は210億円です。アトラクションの規模的には同程度かと思われます。
通常、今回のように既存の施設を取り壊して新たな施設を建設(スクラップ&ビルド)する場合、スクラップ費用込みでの総額が発表されます。
今回は広い敷地を有するグランドサーキットレースウェイをクローズして、その跡地に美女と野獣のエリアを作り、そのエリアの一部が320億円のお城なわけです。
グランドサーキットレースウェイのスクラップ費用のうち、お城の部分だけの面積についての金額を出すのは現実的に不可能です。スクラップ費用全体が、お城の投資額に転嫁されてると見て間違いありません。
さらに、グランドサーキットレースウェイの敷地はディズニーランド開園当時から、ほぼ平地です。高さのあるお城を建設となれば、それなりに地盤強化も行われますし、その費用も上乗せされているはずです。
出典:プレスリリース
2021年以降の開発について
見直し前の計画では2023年までの開発計画でしたが、見直し後、一部を2020年に前倒しした感じです。今回紹介した物は、すべて2020年までにオープン予定となっています。
見直し前のコンセプトアートでは、スモールワールドを移転し、跡地にアリスエリアを、ダンボを移転し、パレードルートを広げる案が濃厚でした。
今回発表された見直し案では、スモールワールド移転先と思われていた場所にベイマックスのアトラクションがオープンする事から、スモールワールドの移転およびアリスエリアの新設は難しそうです。
一方、ダンボに関しては、回転率の悪さから海外パークで採用されている最新型への変更は必要不可欠ですし、混雑日のパレード中は「ホーンテッドマンション」の運営に影響が出るほどですので、パレードルート確保の為にもダンボの移転は必至です。
また、今回のプレスリリースで、2021年以降については
「東京ディズニーランドでは、この度のファンタジーランドを含めた 7 つのテーマランドすべて を開発対象に、エリア規模での刷新を順次おこなうなどインパクトのある開発をおこなってま いります。」
と書かれています。
今回の発表は、見直し前の物と比べ、飲食施設の強化という部分が貧弱な印象です。また、今回の発表では、当初予定していた「拡張」ではなく、「再開発」のみにとどまりました。パーク全体の敷地面積は変わらないのです。
駐車場を使用した拡張など、今後の発表に期待です。
今回の発表では、ディズニーシーの大規模開発についても触れられています。
▶ディズニーシー大規模開発詳細
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